FXの基本!シンプルに稼げる3つのラインを学ぼう

トレンドライン

チャート分析してトレードの判断をしていくにあたっては、さまざまな視覚化ツールをローソク足の補助としてチャート上に表示させて、相場の値動きを理解していくことになります。

さまざまな考え方や計算方法に基づいてプログラムされた「インジケーター」と呼ばれる視覚化ツールを、チャート上に自動表示させて使うのがまずは簡単かつ一般的ですが、その他にチャート分析の基本中の基本として、「3つのライン」については、早いうちにぜひ知っておきましょう。

その3つのラインというのがこちら。

  • トレンドライン
  • サポートライン
  • レジスタンスライン

トレンドラインは、多くのトレーダーが同時に意識する値を知るために、最も多く利用されているテクニカルラインのひとつです。

また、サポートライン・レジスタンスラインは、サポレジラインとも呼ばれ、個人トレーダー・法人トレーダー問わず誰もが注目する指標で、FXをする上では必ず知っておかなければいけないものです。

今回はこの3つのラインについて、基本的な引き方から、実際のトレード判断の仕方まで解説してみたいと思います。

一度覚えるとこの先ずっと使えるテクニックなので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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トレンドラインってなに?

まず、「トレンドライン」から確認していきましょう。

トレンドラインは、チャート分析の基本として、世界中のトレーダーが利用している最も有名なテクニカルラインのひとつです。

インジケーターのようなパラメーター(設定値)もプログラムもなく、チャートをひとつの図として見て、突出した山や谷を結ぶだけという、トレードを始めたばかりの初心者にも分かりやすいものであると思います。

まずは、どの通貨ペア、時間足でもよいので、チャートを眺めて山ができている部分を探してください。

次に、上昇トレンドが発生している部分、または下降トレンドが発生している部分の値動きを細かく見てみてください。

いずれも、一定方向に一直線に動いているわけではないことが分かると思います。

たいてい上がったり下がったり、段々に波を描きながら、少しずつ同じ方向に動いていっています。

トレンドラインは、この波の上値や下値にラインを引いて、次に意識されて折り返すかもしれない地点を分かりやすくし、トレード判断に生かしていくためのものです。

トレンドラインは自分で引く?どうやって?

トレンドラインの引き方の基本は、以下のとおりです。

  • 上昇トレンド中のチャート ・・・ 安値を2つ以上結んでラインを引く
  • 下降トレンド中のチャート ・・・ 高値を2つ以上結んでラインを引く

なお、ローソク足には上下にヒゲがつくことが多いですが、ラインを引く際にこの上下のヒゲを含めるか、無視するかは個人の好みと判断次第です。

トレンドラインはもともと、ローソク足よりは「バーチャート」向けに考えられたものあるため、国際的な傾向としては、ヒゲも含めてヒゲの先端どうしを結ぶのが標準となっているようです。

「2つを結ぶ」のがまずは第一段階ですが、その後の値動きによってラインの傾きは変わっていくのが普通です。

有効なラインとするには、多少の誤差を含めて何度も意識されるようなポイント結んでいくことになります。

トレンドライン トレンドラインの引き方を初心者向けにわかりやすく解説!

セットで覚えておきたい、並行線「チャネルライン」

また、トレンドラインの反対側の高値どうし、安値どうしを結んだものは「チャネルライン」と呼ばれています。

ラインを引いてみるとトレンド発生時にはほぼ並行線となることが多く、このラインも値がどこまで動くか、また折り返しそうな地点はどこかという目安として、多くのトレーダーに重要視され、利用されています。

ぜひこの機会に、トレンドラインとセットで覚えてしまいましょう。

「きれいなトレンドを形成している」と言われているときには、値はトレンドラインとチャネルラインの帯の間を行儀よく行ったり来たりすることもあります。

経験豊富なトレーダーの中には、この2本のラインだけでトレード判断をし、高い利益を上げている方も実際にいらっしゃいます。

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トレンドラインを引くと何がわかるの?

勝てるトレードを行っていくためには、「皆が意識する値」を知り、値動きの方向と同じ波に乗っていくことが重要です。

トレンドラインを引くことにより、この値動きの波の形がより明確に見えてきます。

そして、次にどこまで上がりそうか(下がりそうか)の目安が分かるようになります。

また、トレンドラインはいわば斜めのレジスタンスやサポートのラインとなるわけですが、値動きがこのトレンドラインを突き抜けることになると、それまでのトレンドの方向性が変わる可能性が大きくなってきます。

トレンドラインはその見極めの判断とすることもできます。

トレードにはどう活用する?

トレンドラインを引いたあと、実際のトレードへの活用のしかたですが、一般的にはトレンドライン付近に値が近づいたときに、動向を見ます。

ラインが抵抗線となって値が折り返すのか、それとも突き抜けるのかを注視し、実際に動いた事実に基づいてエントリーやエグジット(決済)を行っていきます。

ちなみに、どのラインを参考にするとしても、あくまで目安です。

これまで何度も抵抗線になって折り返しているとしても、次もまた必ず折り返すという保証はどこにもありません。

予想だけで「ここで折り返すだろうから」との判断でトレードすることは、よくないと言われています。この点は常に注意しておきましょう。

シンプルで簡単だが、奥は深い。

なお、シンプルですがそれゆえ難しいと言われているのもトレンドラインです。

というのも、「どのポイントを結ぶか」の判断は完全にトレーダー次第であるため、選んだポイントが異なれば人によって全く異なるトレンドラインになるからです。

水平線の(サポレジ)ラインが方が得意な方でも、トレンドラインはなかなか機能せず、引くのが難しいと感じる方も多くいます。

のちのちまで抵抗線となって機能するトレンドラインを引けるようになるまでには、時間がかかることを認識した上で、気長に練習を重ねていきましょう。

また、実際の値動きというものは自由奔放に動いていくものです。

あるときまで強かった抵抗線も、突発的に大きなニュースがあったり、経済指標の発表があったりすると、あっさり突き抜けて全く異なるチャートが形成されていくことも、ごくごく普通に起きます。 

「引いたトレンドラインが機能しなかったからそのラインは間違いだった」

というわけではなく、また新しい値に沿ったラインを引き直していくことになるだけです。

あくまでも、チャート分析の助けになるためのひとつのツールにすぎないことを理解し、これだけに頼ればよいわけでもないことも、ぜひ覚えておいてくださいね。

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応用編: ラインを引いてみると見えてくる特徴的な形

チャート上に引くラインは、1本だけには限りません。

「何度か意識されて、止まったようだな」と見えるところを結ぶラインを、いくつも引いていくことになります。

ひと通り引き終わって、チャート全体を見てみると、値動きがある特定の形を形成していることがよくあります。

これらのことを「チャート・フォーメーション」と呼びます。

主なものには、「フラッグ」、「ウェッジ」、「三角保ち合い」などがあります。

この形を形成中のときには、上値、下値とも値動きはこの形の中に収まりながら上下に動いていく傾向があり、そのうち必ず、「上か、下かに」大きく突き抜けます。

突き抜ける方向は、フォーメーションが上昇トレンド中に発生した場合は「上に」、下降トレンド中に発生した場合は「下に」に抜ける傾向が多いことが分かっています。

このような、チャート上に現れる特殊な形や、値動きの傾向のことを知りつつチャートを見ていると、トレードするべき時の有効な判断がいく通りもできるようになってきます。

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トレンドラインを引いて、どこでトレードすればよいのか検証してみた

直近のEURJPYの4時間足の実際のチャートに、ラインを引いてみました。

トレンドライン1

ちょっとごちゃごちゃしていますね。

下降トレンドの方に引いたトレンドラインを中心に、色別に説明していきたいと思います。

まずはピンクのラインを見てみましょう。

トレンドライン2

山の高値と次の高値をざっくりとピンクの太いラインで結んで、トレンドラインのできあがりです。

途中まで意識されたあと、しばらくラインから相場が離れていますが、かなり後になってもう一度意識されたように見えますね。

下値に引いた細いチャネルラインも、いったん下に突き抜けていますが、その後上値抵抗線に変化したり、また下値抵抗線となったりしています。

次にブルーのラインを見てみましょう。

トレンドライン3

同様の要領で引いたブルーのトレンドライン(太)とチャネルライン(細)は、しばらく機能していたようで、この帯の範囲を値が行ったり来たりしているのが分かります。

ここまででトレードを狙うと…

トレンドライン4

エントリー判断への実際の使い方を考えてみましょう。

まずは下降トレンド中なのでトレード方向は、ショート(売り)が基本です。

エントリータイミングは、トレンドラインに値が近づいたときです。

上記の白丸のエントリーポイントは、トレンドラインに近づきつつローソク足は上ヒゲになっているので、上昇の勢いは弱く、これから下がりはじめる可能性を判断できます。

なお、ストップロス(損切りポイント)は、トレンドラインの少し上に設定します。

エクジット(決済)は、チャネルラインを引いて次の下げ止まりのポイントが見えたあと、再度このラインにタッチしたあたりです。

しかし、エントリータイミング以上に決済タイミングは難しいです。

上記の例ではベストタイミングのところ(決済ポイント1)に丸をつけていますが、実際にはなかなかこのとおりはいきません。

もっと下がる可能性もあったわけで、決済を迷っていると、このときはここから反転して上昇し、トレンドラインよりも上に突き抜けてしまっています。

「もう下がらないのだろう」とあきらめて、ポジションをクローズ(決済)するポイントとしては、このトレンドラインまで上昇したところ(決済ポイント2)もアリだと思います。

先の決済ポイントよりは少なめの利益にはなりますが、それでもこの例は4時間足なので180pipsぐらいは取れることになります。

なお、保有しているポジションを、半分ずつ決済するという選択肢もありますね。

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フォーメーションもいくつか出現している

チャート・フォーメーションの例は、オレンジの線で示しています。

先に説明していた一般的なルールどおり、上昇トレンドのときは上に、下降トレンドのときは下に、抜けているのが確認できると思います。

トレンドライン5

実際のトレードにおいて、トレンドラインはこのように活用することができますので、ぜひ実践してみてくださいね。

サポレジラインってなに?

さて、トレンドラインの他に、2つ知っておかなければならないラインがありました。それこそ、サポレジラインです。

サポレジラインとは、「サポートライン」「レジスタンスライン」という2つの水平線の総称です。

サポートラインは下値支持線ともいいます。

チャート上において、ある価格まで下がってきたら、それ以下の価格に下がらないようにサポート(支持)する線です。

サポートライン付近では下落してきた相場が止まり反発しやすいため、新規の買い注文が出されたり、売り注文の利益確定がされたりします。

レジスタンスラインは上値抵抗線ともいいます。

価格が上昇していく中で、ある価格からそれよりも上昇しづらくなるように圧力をかける線です。

それまで上昇してきた相場がそのライン付近で止まり、下落に転じる可能性があるので、新規の売り注文が出されたり、買い注文の利益確定がされたりします。

冒頭でもお伝えしましたように、サポレジラインは世界中のどんなトレーダーも見ている指標です。

指標というのはたくさんの人が意識すればするほど機能しやすくなるため、サポレジライン付近では相場の勢いが弱まったり反転したりしやすいのです。

FXでは勝率の高い手法を使うのは大切なことなので、このサポートライン、レジスタンスラインそれぞれを意識したトレードを、あなたもぜひやってみてくださいね!

それでは次に、FXでサポレジラインを使うとどんなメリットがあるのか、一緒に見ていきましょう。

サポレジラインを表示するとなにがわかるの?

チャート上にサポレジラインを表示すると、なにがわかるのでしょうか?

FXにおいてサポートライン、レジスタンスラインを使う主なメリットは、以下の2つです。

  • エントリーもしくは利益確定の目安になる
  • 損切りの目安になる

さらに詳しく、この2つについて順に説明していきましょう。

エントリーもしくは利益確定の目安になる

サポレジラインは、エントリーや利益確定時の目安になります。

それまで上昇もしくは下降してきた相場がサポートライン、またはレジスタンスラインに達すると、いったんその近辺の価格で止まり、反転していくことがよくあります。

そのため、多くのトレーダーはサポレジラインで新規注文を行う「逆張り」をしたり、利益確定のための決済注文を行ったりするのです。

また、逆にこのサポレジラインを活用してブレイクアウトという手法を用いることもあります。

ブレイクアウトとは、サポレジライン付近で止まっていた価格が突破され、さらに上昇もしくは下降していくことを指します。

一般的にはサポレジライン付近では価格は止まることが多いのですが、稀に突破されることでそれまで以上の速さで価格が急上昇・急降下することがあります。

ブレイクアウトしたタイミングを見計らって、順張りでエントリーを行い、その波に乗ることにより、FXで理想とされる損小利大のトレードを行うことができるのです。

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損切りの目安になる

サポレジラインはエントリーや利益確定だけでなく、損切りのラインとしても役立ちます。

サポートラインやレジスタンスラインの付近では相場が止まることが多いのですが、いったんブレイクアウトをすると、さらに価格が上昇もしくは下降していく傾向にあります。

このサポレジライン近辺で逆張りをした人は、相場が反転することを予想してエントリーしますが、その意とは反してサポレジラインが突破されブレイクアウトしてしまった場合、損が拡大することを防ぐために、損切りを行う必要があるのです。

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サポレジラインを使う上での注意点

サポレジラインは非常に機能しやすい指標のひとつです。

実際に多くの人がこの指標を使ってトレードを行っています。

また、適切に使用すれば利益を出すことも可能ですが、サポートラインやレジスタンスラインを使う上で同時にいくつか注意点もあります。

それが以下の4つです。

  • いつも機能するとは限らない
  • トレンド相場では機能しづらい
  • 複数の時間足で確認する
  • 他のテクニカル手法と並行して使う

これも順に説明していきましょう。

いつも機能するとは限らない

1つ目の注意点は「サポレジラインがいつも機能するとは限らない」という点です。

サポートラインやレジスタンスラインは多くの人が注目する指標なので、他のインジケーターよりも有効なのは事実です。

しかし、FXに絶対というものはありません。

それまではサポレジラインで何度も価格が止まっていても、いつかはブレイクアウトが起こり、そのラインが機能しなくなります。

また、俗に「ダマシ」といわれる現象が起こることもあります。

ダマシとは、いったんサポレジラインを突破した相場がさらに急伸すると思われる局面で反転し、元の方向に戻ることを指します。

サポレジラインを使う時は、このダマシには特に気を付ける必要があるのです。

下手をすると何度も損切りをしなければならず、大きな損失につながってしまう恐れがあるからです。

このように一度ダマシがあった場合は、その後の相場の方向性は定まりづらく、サポレジラインを境に価格が大きく上下する可能性があります。

ムダな損切りを行わないためにも、このような場合はいったんトレードを見送るという選択肢があることも覚えておきましょう。

FXのダマシに関して、こちらの記事でも詳しく取り上げています。ぜひ併せて読んでみて理解を深めてくださいね!

ダマシ FXでダマシに合ったことがある人集合!どうすればダマされないの?

トレンド相場では使えない

2つ目の注意点は、サポレジラインは「トレンド相場では機能しづらい」という点です。

トレンド相場は、価格の上昇もしくは下降ペースが速いため、サポレジラインが役に立たない時があります。

仮に機能していたとしてもダマシが入ったりするので、チャートを見て明らかにトレンド相場だとわかる時は、サポレジラインのみを使ったトレードはしないほうが良いでしょう。

反対に、サポレジラインが機能しやすいのは、ボックス相場です。

ボックス相場とは、一方的に相場上がったり下がったりすることなく、同じような価格帯を行ったり来たりしている状態のことです。

この場合はサポレジラインが強力に働き、相場がその価格帯で反転しやすいため、逆張りを行うことで利益を出しやすくなります。

複数の時間足で確認する

3つ目の注意点は「サポレジラインはひとつの時間足だけでなく、複数の時間足で確認する」という点です。

FXの取引期間はスキャルピング等の短い取引からスイングトレードなど長いスパンのものまで様々ですが、いずれも複数の時間足のチャートを見てトレードすることが重要です。

サポートラインやレジスタンスラインも同じく、自分が普段使っている時間足とは別に、それよりもスパンが長い時間足のチャートを確認することで、より重要なサポレジラインを見つけやすくなります。

一般的に相場は、短い時間足よりも長い時間足の方が重要です。

例えば、5分足よりも1時間足、1時間足よりも4時間足といった感じです。

自分がメインで見ている時間足のサポレジラインだけでなく、それよりもスパンが長い時間足のものも同時に確認することで、利益確定ラインや損切りラインを明確に設定しやすくなり、効率的なトレードを行えるようになります。

複数の時間足を確認する「マルチタイムフレーム分析」はFXを学ぶうえで、ぜひ習得しておきたい内容です。今回の記事と併せてチェックしてみてください!

マルチタイムフレーム マルチタイムフレーム分析は簡単にできる?FXでしっかりと利益を上げよう!

他のテクニカル手法と並行して使う

4つ目の注意点は「他のテクニカル手法と併用して使う」という点です。

中にはサポレジラインだけを使った逆張り手法、ブレイクアウトを生かした順張り手法のみという人もいますが、できれば王道の「トレンドライン」等と組み合わせた手法のほうが精度は高くなります。

もちろん闇雲に指標を増やせば良いという訳ではないのですが、最低でもサポレジラインとトレンドラインは見ておいた方が良いと私は思います。

実際のチャートで確認する

それでは実際のチャートを使って、サポートライン、レジスタンスラインの引き方、サポレジラインでどれくらい利益が出るのかといった点を確認していきましょう。

サポレジラインの引き方例

まずは、サポレジラインの引き方について解説していきます。

USDJPY30分足

こちらはドル円の30分足です。

このチャートを見て、どこにサポレジラインを引くべきか分かりますか?

USDJPY30分足 サポレジライン

一般的にはこのような感じで引きます。

高値同士を結んだ赤い水平線がレジスタンスライン(111.500付近)、安値同士を結んだ青い水平線がサポートライン(111.000付近)です。

サポレジラインを引くコツは、何度も跳ね返されている価格を見るという点です。

一度付けた価格が意識されることもありますが、大抵はこのように何回もタッチしている価格が意識されます。

USDJPY4時間足

こちらは同じドル円のチャートですが、4時間足に設定したものです。

先ほどの注意点でも解説したように、ひとつの時間足だけでなく、それよりも長いスパンの足のチャートを見ることは重要です。

この場合どこにサポレジラインを引けば良いか分かりますか?

USDJPY4時間足 サポレジライン

私でしたらこのように引きます。

レジスタンスラインが106.500付近、サポートラインが100.700付近です。

サポレジラインの引き方に絶対的に正しいというものはありません。

一般的にはこのように引かれることが多いですが、重視する価格は人によって微妙に異なるため、自分が引いたラインは参考程度に見ておくのが良いでしょう。

また、時間足が大きくなるほどサポレジラインの威力も強くなるので、

  • 30分足のサポレジライン「111.000」と「111.500」
  • 4時間足のサポレジライン「100.700」と「106.500」

この2つの足では、4時間足の「100.700」と「106.500」がより重要視されます。

FXにはサポレジラインを代表する「意識されるポイント」が存在します。

この意識が集まるポイントを理解するためにも、他記事も一緒に読んでみてくださいね。

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サポレジラインでどれくらい利益がでるのか検証してみた

それでは、サポレジラインを使ったトレードでは、実際にどれくらいの利益を上げられるのか見ていきましょう。

今回はシンプルに検証を行うため、トレード手法はサポレジライン付近での「逆張り」、時間足は30分足固定とします。

USDJPY30分足

こちらはドル円の30分足です。サポートラインは110.200近辺、レジスタンスラインは111.500近辺になっています。

①の取引では111.400で「新規売り」を行いましたが、その後相場が上昇していったので30pipsで損切りを行いました。

その後、再度下落しサポートラインの110.200近辺まで下落したので、110.300で②の取引「新規買い」を行いました。

そして多少もみ合いつつも再度レジスタンスラインの111.500まで上昇したので、利益確定。

①と②のトレードの合計利益は90pipsとなりました。

このように相場の方向性が不明確なボックス相場では、サポレジラインを使った逆張りをすることで、損小利大のトレードが可能です。

ただし、ボックス相場は永遠に続くわけではありません。

ボックス相場が続いている間は相場にエネルギーが溜まっていき、ブレイクした時は一方的に大きく動く可能性があります。

そのため、ボックス相場内でサポレジラインを使った逆張りをする際は、必ず損切りを設定し、損小利大になるようなトレードを心がけましょう。

まとめ

それでは最後に、今回の記事の重点ポイントをおさらいしていきたいと思います。

▼トレンドラインとは

  • トレンド発生時の値動きの波の高値と安値の目安となるもの
  • ラインを引くと、次の相場の動きが予想しやすくなる
  • ラインが抵抗となって値が跳ね返るか、突き抜けるかを注視するために使う
  • ラインを値が突き抜けたときには、トレンドの方向が転換していく可能性もある

▼トレンドラインを引くには

  • トレンドラインは、チャート上に自分で引くのが基本
  • 上昇トレンド中は、安値を2点以上結んで引く
  • 下降トレンド中は、高値を2点以上結んで引く
  • 引いたラインの向かい側に、ほぼ並行する高値や安値を結んだ「チャネルライン」ラインを引くこともある
  • 値動きは、トレンドラインとチャネルラインの帯の範囲を行ったり来たりすることも多いが、いつかは必ず突き抜ける

▼サポレジラインとは

  • サポレジラインは、サポートライン(下値抵抗線)とレジスタンスライン(上値抵抗線)の総称
  • サポートラインまで価格が下がってきたら、相場はそれよりも下がらないように反発しようとする
  • レジスタンスラインまで価格が上がってきたら、相場はそれよりも上がらないように圧力がかかる

▼サポレジラインを使うと何が分かるのか?

  • エントリー、利益確定、損切りの目安になる

▼サポレジラインを使う時の注意点

  • いつも機能するとは限らない
  • トレンド相場では使えない
  • 複数の時間足で確認する
  • 他のテクニカル手法と並行して使う

以上がトレンドライン、サポレジラインの重要なポイントです。

冒頭でもお伝えしたように、この3つのラインはほとんどのトレーダーが使っているため、他のインジケーターと比較してもかなり機能する指標です。

FXをするうえでは必ず知っておいてほしい知識であり、実際の取引でも価格の転換点を知るという意味では取引時に毎回確認すべきです。

今回はボリュームたっぷりの内容でしたが、FXの基礎知識として重要なものばかりですので、ぜひご自身のトレードにも取り入れてくださいね!

出典:OANDA|サポートライン・レジスタンスラインの基本的な見方やトレーディングアイデアを紹介

よくある質問

仮想通貨でもサポートラインは使えますか?

はい。FXだけでなくその他チャートで取引をするものに関しては、サポートラインが機能します。仮想通貨でもぜひご活用ください。

サポートラインを割ってしまった場合、ラインの引き方が間違っていたということでしょうか?

ダマシや突発的な出来事でサポートラインを割ることは十分にありえます。相場に絶対はありませんので、サポートラインが正しかったとしても毎回機能するとは限りません。

サポートラインを自動で引いてくれるツールなどはありますか?

MT4の標準装備としてはございませんが、オンライン上には自動でサポートラインを引くツールが存在します。ただ、自動ツールを使うのも1つの手ですが、サポートラインはどの手法を使うにしても必ずマスターしておきたいものになるので、ぜひご自身で練習してみてくださいね。