詐欺を見極める際の重要なポイント│トレーダーから投資家へのステップアップ

詐欺を見極める際の重要なポイント

こんにちは、池田和弘です。

今回も、前回に続きまして、「失敗から学ぶ案件の見極め方」というお話の続きをしたいと思います。

前回は、違法性がないかというポイントと、ネットワークビジネスというキーワードが出てきたときには要注意、というお話をしていきました。

またその中で、詐欺案件かどうかを見極める、というお話もしましたが、今回は、詐欺案件に騙されないための心構えについて、さらに深く踏み込んでお話したいと思います。

せっかく投資で成功を収めても、たった1件の詐欺案件との遭遇が、あなたの資金を根こそぎ奪っていってしまうことも、ありえない話ではありません。

あなたの大切な資産を詐欺案件に吸い取られてしまわないために、私がお伝えすることをしっかりと心に刻んで、信頼できる案件とそうでない案件を見極める力を、身につけてくださいね。

実在するものかどうか

本物
当たり前ですが、その案件が本当の話か、案件に登場する人物が実在するのかといった点は、非常に重要です。

前回もお話したように、巧妙な詐欺案件だと本当に実在する人物や、実在の土地を用意していますので、現地に行っても見極められないようなものも、一定数は存在します。

しかし、私が知る限り、そういった詐欺案件は、7割から8割以上はかなり適当な作りになっていることが多いので、現地に視察に行ったり、ホームページを見たりしただけでもある程度、詐欺とわかるものがほとんどです。

詐欺に使うホームページであれば、本物らしい見せ方をしなければいけないので、当然、ホームページの作りは綺麗にできています。

しかしこれも、実は詐欺案件かどうかを見抜くコツがあるんです。

たとえば”過去のウェブの履歴を確認できるツール”というものがありまして、これを使うことで、そのホームページがいつから存在していたものなのかを簡単に知ることができてしまいます。

これだけでも、その案件が本当なのか詐欺なのか、ということがすぐにわかってしまいますね。

このような形で、

「本当にその案件は存在するものか」 「関係者は実在する人物なのか」

そして、前回もお話しました、

「ビジネスモデルとして成り立っているのか」

これら3点をしっかり調査して見極めれば、50%ほどの詐欺案件は、まずシャットアウトできるでしょう。

それでは、この3点をクリアした残り50%は、どうすればいいのでしょうか。

これは、前回お話しました「違法性がないか」、さらに「登場する人物は他に事業をやっていなかったか」といったことを調べてみることによって、より詐欺案件をふるい落とせます。

そうした観点で、できる限りしっかり調査をすること、そして何より詐欺案件に遭遇しないためにも、現地で視察を行うことをしっかりと心がけてもらいたいですね。

そうすれば、詐欺案件を掴んでしまうリスクはかなり下げることができるでしょう。

契約書よりも重要なこと

サイン
もうひとつ、重要なのは契約書についてです。

投資案件で締結する契約書の内容について非常に細かいところまで確認する、という作業はもちろん大切ではあるんですが・・・

すみずみまで入念に確認したところで、結局、意味がなかった、という事例も実はあるんです。

詐欺案件であれば、どれだけ契約書を入念に確認したところで詐欺集団はゆくえをくらましてしまうので、契約書があろうとなかろうと意味がないんですよね。

契約書というものは、本当に存在していて、きちんとしている案件においても、実は、それほど重要視されていない場合もあります。

むしろ紹介者や運営者との信頼関係の結びつきによって、契約が締結することも珍しくありません。この点について、私の過去の経験からお話しましょう。

例えばこれまで、「元本を保証します」という話になって契約書を交わした案件や、中には役場まで行って公正証書も取得して、契約を締結する、という案件もありました。

ただ、公正証書を交わしても、綿密な元本保証の契約を交わしても、契約を取り交わした方がいなくなってしまうと、契約書はただの紙切れ1枚と化してしまうんですね。

逆に、契約書も何も交わしていないのに、口頭で軽く元本は保証しますよ、と言ってきた方が、しっかりと律儀に元本を返してきた事例もあります。

つまり契約書というものは、約束事項を確認する程度のものと考えるべきなんですね。

それよりも重要なのは、その案件の主催者や紹介者の方がどれだけ信用できるか、というところだと思います。

私自身、過去には今まで心から信用していた人に裏切られたこともありましたし、私の周りでも、そういった例を多く見てきました。

そのため、極論をいえば、契約書の内容を細かくチェックすることにエネルギーを費やすよりも、その案件のビジネスモデルが本当に成り立っているものなのか、主催者が本当に存在するのか、といったところを調査するほうが大切なのです。

そして、自分の支援によって、案件の運用自体を成功させる方向に導くことができるのであれば、こちらのほうが契約書の確認よりも建設的な努力だといえるでしょう。

最後に

契約書の内容確認を追求しすぎて、主催者や紹介者との信頼関係をなくすほうが、大きなダメージとなることも少なくありません。

そのため、契約書というものは、約束事項や条件を確認するためのツール程度に考えるのが得策です。

そして、主催者や関係者としっかりとした人間関係を持って、投資に臨んでいくほうが良いと私は思いますので、参考にしてもらえたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

池田和弘 資産運用のすべてを知る男、池田和弘にインタビュー|前編