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第10回 RSI ~その3~

第10回 RSI ~その3~

今回は、RSIの第3弾です。ここまでは概略や活用方法、オシレーター系指標ならではのだまし対策をお伝えしてきましたが、それだけでは終われない深みを持っているのがRSIです。今回は、もう一つの売買シグナルとして有名な、ダイバージェンスについて触れていきます。

ダイバージェンスの差異について

ダイバージェンスはRSIに限ったものではなく、チャートとは別のサブウインドウに表示させるオシレーター系指標、つまりストキャスティクスやMACD、サイコロジカルラインなどにも起こる現象ですが、それぞれの指標によって示す意味は全く異なります。

なぜなら、RSIは一定期間中の値幅で算出されていますが、ストキャスティクスは終値でといった具合いで、それぞれ対象とする値や計算式が異なるためです。ダイバージェンスと一括りには出来ますが、その点の区別は忘れてはいけません。

図1

RSI_上昇の終焉
RSIのダイバージェンスの場合、上昇トレンドの時に価格は上昇しているのに、RSIは天井圏から下落に転じ始めている時は上昇トレンドの終焉を示唆しています(図1参照)。

図2

RSI_下落の終焉
また下落トレンドでは、価格は下落しているのにRSIは底値圏から上昇に転じ始めている時は下落トレンドの終焉を示唆します(図2参照)。

この様なトレンドの転換を予兆してくれるのがダイバージェンスで、それを売買シグナルとして活用するというのが解説としてはお馴染みです。もちろんそれも良いのですが、実は、それではRSIのダイバージェンスへの理解としては全く足りないのです。

ダイバージェンスは逆行現象で、それが現れると見事にトレンドが転換するんだ!などという様な単純な発想ではなく、上昇や下落の勢いが衰えたことを示す、点滅信号みたいなものだと思った方が賢明です。その理由は、読み進めて頂ければお分かりになると思います。

ダイバージェンスのシグナルとは

RSIは、一定期間の上げ幅と下げ幅に注目して、買いと売りのどちらが強いかを判断していますよね。上昇トレンドなら当然買い方が強いわけですから、エッジバンドの50%より上を推移し、それでもさらに強いなら70%以上の水準に入ります。下落トレンドなら、50%より下を推移し、それでも下落の勢力が強まるなら30%以下の水準に入るわけです。

図3

RSI_ダイバージェンス

ということは、上昇トレンド継続中で、例え価格が上昇していても、その上昇力つまり上げ幅がピークよりも狭まっていれば、RSIは当然下を向きます。下落トレンドも同じで、価格は落ちても下落幅が狭くなればRSIは上を向くことになります。例えば図3。

この上昇トレンドでは、価格はまだまだ上昇していますがRSIの頂点は切り下がっています。ここで、ちょっと立ち止まって考えてみてください。この状況をRSI抜きにして、他の指標の視点で考えると、上昇トレンドは継続中と見て然りな状況だと思いませんか?

基本的にトレンドとは、価格が上昇しているのか、下落しているのか、それとも横ばいなのかで判断するもので、値幅という発想はありません。一方RSIは値幅で算出されるので、価格がトレンドに沿った動きをしていてもダイバージェンスが起こってしまいます。

図3の例は、ダイバージェンスが確認された後、確かに一旦価格は抑えられていますが、50%を割り込むことなく再び上昇し、結局高値更新する格好となっています。これでは、早々に退散しない限りはあえなく撃沈となってしまいます。

RSIの特性やこの例から分かる通り、ダイバージェンスが現れたとしてもトレンドの転換だと飛びつくにはまだ早いですよね。一旦の調整局面とも捉えられる段階でダイバージェンスが現れますから、例に挙げた様に調整が終了し再び上昇するとなれば痛い思いをすることは必至でしょう。

その為、ダイバージェンスへの絶対視は禁物です。これはダイバージェンスに限ったことではありませんが、絶対視することでその真価を発揮させることなく放り投げてしまうことになりかねません。算出方法を理解し、特性に納得していれば、的確に活用することができるはずです。

ちょっとした認識の違いではありますが、ダイバージェンス=即エントリーと判断するのではなく、まずはトレンドが転換へ向かう第一段階であると捉えることによってだまし対策にもなり、より有効に活用できることでしょう。実際の売買判断は、トレンドの転換を察知するようなトレンド系指標とセットで使う、もしくは騙しを覚悟したうえで対策して挑むとより精度が上がりそうです。

RSI、いかがでしたでしょうか。これまでの3記事で、より理解を深められたでしょうか。このコーナーがテクニカル指標を仕組みから理解するきっかけになり、それによって現場で上手く活用されることを願っています。

最後に

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この記事を書いた人のプロフィール

maxiwamoto

マックス岩本

日本屈指の安定した成績を誇るトレーダー。また、FXのトレーダーとしてだけではなく、王道のデイトレードを教えるFXのプロコーチとしても活躍中。再現性が高く、初心者でもスムーズに取り組める「王道のデイトレロジック」を教えられる数少ない教育者。

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