売買シグナルは全部で4つ存在する
今回はMACDをより実践的に活用していくために、各売買シグナルの「長所」と「短所」についてお話してまいります。
初めに、どんなテクニカル指標にもいえることですが、類似する局面があっても全く同じ相場が訪れることのないマーケットで安定的かつ継続的に利益を上げていくためには、長所だけでなく短所に対する深い理解が必要不可欠です。
短所を押さえることで騙しにあった時に、何を意味し、今後どうなる可能性が高いのかが予測でき、含み損を抱えている場面でも適切に対処することができるからです。
MACDの売買シグナルは全部で4つあります。
(1)ヒストグラムの増減、(2)MACDとシグナル線のクロス、(3)MACDとOラインのクロス、(4)シグナル線とOラインのクロスです。
稀にこれらが並列的に紹介されていることもありますが、それでは迷いが生じて使いものになりません。各シグナルの特徴をふまえ、分けて考えることが大切です。
長所と短所を理解して効果的に使いこなす
まずは(1)ヒストグラムの増減。
これはMACDのなかで最も早い売買シグナルです。
なぜ早いのかといえば、ヒストグラムはMACDとシグナル線の差を見ているからです。
ヒストグラムがOラインに近づくということは、MACDとシグナル線が収束し始めた証拠であり、後にそれらのクロスを予見するものです。
そのため、思惑通りにいった場合には、このシグナルが最も大きな利幅をものにすることができます。
図1
しかし、その一方で短所は「早過ぎる」ことです。
図1のAは見事にトレンド転換を捉えていますが、Bは騙しとなっています。
早過ぎるが故に騙しを頻発させる特性があることを覚えておきましょう。
なお、ヒストグラムのピーク(ボトム)アウトが明確になるためにはある程度の時間が必要であるほか、2本のラインがクロスするといった分かりやすいシグナルではないため、裁量制の強いシグナルであることもあらかじめ理解しておく必要があるでしょう。
図2
次に、(2)MACDとシグナル線のクロスを表した図2。
これがMACDのメインシグナルです。
なぜならMACDがピーク(ボトム)アウトしたということは、2本のEMAの間隔が縮小し始めた証拠であり、さらにMACDとそれを平均化したシグナル線がクロスしたということは、トレンドの衰えが明確化したことを示唆するものだからです。
そして、このシグナルは後に2本のEMAのGC(DC)を予見するものです。
そのため、思惑通りにトレンド転換に至った場合には、ヒストグラムの増減には劣るものの十分トレンドの初動を捉えることができます。
その上で短所は、上昇トレンド中の押し目または下落トレンド中の戻りの局面など、比較的早いタイミングで確認されるため、騙しになることもあるということ。
エントリー後トレンド転換に至らなければ潔く損切りで対処していきましょう。
続いて、(3)MACDと0ラインのクロスです。
これは2本のEMAの差がなくなったことを示すもの。
つまりEMAのゴールデン(デッド)クロスと同義です。
長所は、前述の2つのシグナルが確認されたあとであるため、信憑性の高い局面でトレードできることです。
トレンドが強い局面では、ここからエントリーしても十分利幅が乗ることでしょう。
一方、短所はMACDにおける3つ目のシグナルということもあり、天井(底)を打ちある程度時間が経ってから確認される、やや遅いシグナルであるということです。
最後は、(4)シグナル線と0ラインのクロスです。
MACDのなかでは1番遅いシグナルであるため、騙しを軽減するという意味では有用です。
短所は、お察しの通り「遅い」ということ。
遅れてエントリーする分だけ期待利幅が小さくなりますから、買った(売った)もののトレンドが終焉してしまった・・・なんてことも少なくありませんので、正直エントリー判断には不向きであると考えます。
そのため、活用する際には前段階でエントリーしたうえで、トレンドの継続性を認識する目的で使用するのがベターです。
図3
したがって、実践的な活用方法としては、ヒストグラムでトレンドの衰えを察知し、MACDとシグナル線のクロスでエントリー、MACDと0ラインのクロス及びシグナル線と0ラインのクロスでトレンドの継続性を確認しながら利益の追求を行うのがMACD本来の真価を発揮した図3の売買判断です。
たったひとつのインジケーターで、これだけ有益な情報を教えてくれるのはそう多くはありません。
ついつい、目先のローソク足に翻弄されてしまうという方は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
最後にあなたへのメッセージ
今回の内容はいかがでしょうか。
投資で成功するためには、日々の継続学習が重要であることはいうまでもありません。
継続して学習することによって、投資家としての視野が広がり、あなたの確かなトレードスキルも確立されていくのです。
この点は、クロスリテイリングさんでもこれまでお伝えしていることですね。
私自身、そうしたクロスリテイリングさんの掲げる理念や目標と共感していると感じたからこそ、こうして記事を掲載させてもらっています。
ぜひ日頃のFXの学習を積み重ねるひとつとして、私の記事もあなたの糧となれば幸いです。
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